Precision BioSciences、慢性B型肝炎に対する遺伝子編集療法によるcccDNA消失の臨床エビデンスを発表

Aug 07 , 2026
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2026年8月6日 —

Precision BioSciencesは2026年第2四半期の財務実績を発表するとともに、慢性B型肝炎を対象とした開発中のARCUS®体内(in vivo)遺伝子編集療法「PBGENE-HBV」の新データを筆頭に、in vivoおよび体外(ex vivo)遺伝子編集ポートフォリオ全体における臨床の進捗状況を報告しました。

同社は、欧州肝臓学会(EASL)年次総会2026で発表された、進行中の「ELIMINATE-B」試験の最新(late-breaking)データを強調しました。Precision社は本データについて、治療用遺伝子編集薬が、B型肝炎ウイルスの複製源である共有結合閉環状DNA(cccDNA)のプールを直接標的として消失させることができることを示した世界初の肝生検(バイオプシー)臨床エビデンスであると説明しています。

2026年5月4日のデータカットオフ時点で、5つのコホートの患者16名に対し計38回の投与が実施されました。肝生検データによると、PBGENE-HBV(0.4 mg/kg)を2回投与された患者1名において、cccDNA由来の転写産物が1-log減少(10分の1に減少)し、治療後に残存したcccDNAは1%未満でした。同用量・同スケジュールで3回投与を受けた2人目の患者の解析からは、反復投与により肝臓における抗cccDNA効果が累積的に高まる可能性が示唆されました。

PBGENE-HBVは、慢性B型肝炎の完治(根治)を目指す治療法として評価が進められています。本プログラムでは、脂質ナノ粒子(LNP)送達による反復投与を用いることで、cccDNAを消滅させて持続的なウイルス排除を達成することを目的としたin vivo遺伝子編集を行っています。

また、Precision社は、治療前にプレゲノムRNA(pgRNA)が検出されていた評価可能な患者の100%において、pgRNAの持続的な消失が認められたと報告しました。同社は、pgRNAはcccDNAから産生され、新たな感染性ウイルス粒子の産生に関与するため、cccDNA消失を示す重要な血液バイオマーカーであると説明しています。

その他の血清バイオマーカーの知見として、治療を受けたすべての患者においてS抗原の大幅な低下が認められ、0.2 mg/kgから0.8 mg/kgの用量範囲にわたり効果の持続性が観察されました。ELIMINATE-B試験で最初に投与を受けた患者では、投与から1年以上経過した後も大幅な減少が継続して見られました。

患者16名において用量制限毒性(DLT)は認められませんでした。用量漸増中に観察されたLNP関連の血圧低下に対しては、点滴時間の延長や点滴時の短期ステロイド投与などの軽減措置を講じることで対応したとPrecision社は述べています。

B型肝炎以外では、Precision社はデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)を対象とした筋肉標的型の遺伝子切除プログラム「PBGENE-DMD」を進めています。PBGENE-DMDは、単一のAAVベクターで送達される2つの相補的なARCUSヌクレアーゼを用いてジストロフィン遺伝子のエキソン45〜55を切除し、DMD患者の約60%においてほぼ全長に近いジストロフィンタンパク質の発現を回復させることを目的として設計されています。

ASGCT 2026年次総会において、同社は早期幼若期(early-juvenile)のマウスにPBGENE-DMD治療を行った場合、同等の期間において、後期幼若期(late-juvenile)のマウスに治療を行った場合よりも主要な骨格筋および呼吸筋全体で高い有効性が得られたとする前臨床データを発表しました。Precision社は、この知見が、進行中の「FUNCTION-DMD」第1/2相試験に含まれている2〜3歳の男児を含む、より若年のDMD患者における評価を支持するものであるとしています。

FUNCTION-DMD試験は現在アクティブに患者を募集しており、リトルロックのアーカンソー小児病院およびセントルイスのワシントン大学医学部で治験施設が稼働しています。初期の安全性データは2026年末までに得られる見込みです。

Precision社は提携プログラムに関する進捗も発表しました。新生児発症型オルニチントランスカルバミラーゼ(OTC)欠損症を対象にiECURE社が主導するARCUS媒介in vivo標的遺伝子挿入プログラム「ECUR-506」は、進行中の「OTC-HOPE」試験で評価されています。本研究は英国、米国、オーストラリア、およびスペインで進行中です。

ex vivo細胞療法においては、Imugene社にライセンス供与されている同種(アロ)CAR-T療法「azer-cel」がびまん性大細胞型B細胞リンパ腫を対象に開発を継続しており、FDAからのフィードバックにより検証的ピボタル試験の主要要素が支持されました。これとは別に、azer-celはTG Therapeutics社により、進行型多発性硬化症を対象とした第1相試験で評価されています。

2026年6月30日時点で、Precision社は1億1,240万ドルの現金、現金同等物、および制限付き現金を保有していると報告しました。同社は、手元資金によりPBGENE-HBVおよびPBGENE-DMDの両プログラムについて2028年までのデータマイルストーンを賄える見込みであり、両プログラムからのさらなる進捗発表は2026年末を予定しています。

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