AAVパッケージング過程で発生しやすい汚染

Dec 02 , 2025
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AAV(アデノ随伴ウイルス)パッケージングの過程では、細胞、プラスミド、作業環境などが原因となり、さまざまな汚染が発生しやすい。

1. 細胞由来の汚染

(1)微生物汚染(最も一般的)

  • 細菌汚染:培地の白濁、pH低下、細胞死の加速。

  • 真菌/酵母汚染:菌糸状または白色の浮遊物が観察される。

  • マイコプラズマ汚染:肉眼での確認は困難だが、AAV産生量や感染価を低下させる。

(2)細胞株の交差汚染

  • HEK293、HEK293T などの細胞株が混在した場合、パッケージング効率やウイルス品質が低下する。

2. プラスミド由来の汚染

(1)エンドトキシン汚染

  • エンドトキシン濃度が高いプラスミドは細胞増殖を抑制し、AAV産生量を大きく下げる。

  • “Endotoxin-free” レベルでの精製が必須。

(2)プラスミド純度不足/断片混入

  • 宿主ゲノムDNAや大きな断片が混入すると、パッケージング効率が低下する。

(3)プラスミド間の交差汚染

  • 誤ったプラスミドの混入、または混合比の誤りにより、ウイルスゲノムが不完全になる可能性がある。

3. ウイルス由来の汚染

(1)前バッチのウイルス残留

  • 遠心管、フィルター、超遠心機アダプターを十分に洗浄しないと、前回のウイルスが持ち越される。

(2)野生型AAV(wtAAV)の混入

  • ITR間の組換えにより発生し、安全性やゲノム構造に影響を与える。

(3)血清型の交差汚染

  • 同一ラボで複数血清型を同時に扱う場合に発生しやすい。

4. 作業環境/操作由来の汚染

(1)無菌操作不徹底による微生物汚染

  • ピペット、フィルター、インキュベーター、未滅菌の消耗品が原因となる。

(2)環境DNA汚染

  • 高コピー数DNAを扱う作業環境下では、気溶化DNAがウイルスに取り込まれる可能性がある。

5. タンパク質・不純物由来の汚染

(1)細胞破片・外来タンパク質の混入

  • 上清回収や細胞破砕工程で不純物が混入し、ウイルス純度を低下させる。

(2)未処理の細胞残渣

  • 不適切な前処理により、タンパク質不純物が多量に残留する。

6. 汚染を防ぐためのポイント

  • クリーンベンチでの無菌操作徹底

  • マイコプラズマ陰性細胞株の使用

  • エンドトキシンフリーのプラスミドを使用

  • 血清型ごとに作業エリア分離

  • 装置・消耗品の徹底洗浄/交換

  • 定期的な細胞・環境モニタリング

PackGeneについて

PackGene Biotech is a world-leading CRO and CDMO, excelling in AAV vectors, mRNA, plasmid DNA, and lentiviral vector solutions. Our comprehensive offerings span from vector design and construction to AAV, lentivirus, and mRNA services. With a sharp focus on early-stage drug discovery, preclinical development, and cell and gene therapy trials, we deliver cost-effective, dependable, and scalable production solutions. Leveraging our groundbreaking π-alpha 293 AAV high-yield platform, we amplify AAV production by up to 10-fold, yielding up to 1e+17vg per batch to meet diverse commercial and clinical project needs. Moreover, our tailored mRNA and LNP products and services cater to every stage of drug and vaccine development, from research to GMP production, providing a seamless, end-to-end solution.

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